『定年後のお金』ある?ない?

シニアのお金

現在の60代は、すでに定年を迎えた方・あと数年で定年になる方が多い年代ですね。やれやれと思うと同時に「定年後のお金のあるなし」は、この年代の心配事の一つではないでしょうか?

それこそまだ20年程前は、「年功序列」「終身雇用」もほぼ当然のような時代でしたが、今や、若い年代の人ほど、「会社が一生面倒見てくれる」なんて意識はなくなっているようです。

その変わり、仕事の選択肢も多岐に渡り、何が正解とか立派とか、そういう固定観念を持つ人も少なくなっているのではないでしょうか?

そういう意味では、いい時代になりましたね。

現在60代に突入する年代層は、「古き良き昭和」の時代に生まれ育った年代です。

「戦争を知らない子供たち」という歌がありますが、ちょうど、第二次世界大戦後の復興時代を生きて来た年代です。「あの頃はよかった」と、しみじみ思うことも多い年代ではないでしょうか?

それって、歳をとった証拠かも知れませんが、そうでなくても昨今世界中で起きている事柄を現実に見聞きすればするほど、尚更ながら、いい時代を生きて来た年代であったことを実感します。

しかし、まだ今の60代というのは「終身雇用」を信じて懸命に働いてきた年代層なわけで「終身雇用は終わり!」と言われても、途中から「右向け」と言われていたことが「左向け」と言われたようなものですから・・・(笑)

自分の老後資金は、こうしてああしてと、色々と計算をしたり予定をしたり・・・(笑)

きっとしていたはずなのですが、個人の事情で何とかなる問題ではない「国の事情」が変わってしまったのではどうにもなりません。

そんなわけで、老後資金が心もとない場合の不安解消のためにするべきことを3つ挙げてみましょう。

定年後も働く

「再雇用制度・勤務延長制度」で働く

定年まで働いていた会社で、雇用可能な年齢まで引き続き働く。

2021年4月に施工された「改正高年齢者雇用安定法」により事業主に対して65歳までの雇用確保を義務付けるとともに、一定の事業主には5つの措置のうちいずれかを講じる努力義務が課せられています。

そのうち、選択肢が多いと思われる4つを挙げてみます。

1・70歳までの定年引上げ
2・定年廃止
3・70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
4・高年齢者が希望するときは70歳まで継続的に「業務委託契約」を締結する制度の導入

いずれかを選択することで70歳までの収入確保ができます。

アルバイトで働く

正社員のようにフルタイムで働くのではなく、自分の都合に合わせて、週に数日とか数時間だけ働きたい場合におすすめの働き方です。

給料は「時給」や「日給」などで計算されます。

ある程度は自分の好きな時間に働けて、気楽に取り組める反面、勤務先の都合で契約更新がされない場合もあるので、そのあたりのリスクを踏まえて始めるのが良いでしょう。

業務委託で働く

自身の得意分野を生かし、「業務委託」で働くシニアも増えてきました。

フリーランスとして働く若い年代が増えてきましたが、定年後のシニア層の働き方としてもこれから増えてくるのではないでしょうか?

業務委託で働く場合は、仕事の量や働く時間などもある程度は自分で決められるメリットがあります。

会社に縛られない働き方は、長年サラリーマンとして働いてきた人にとっては自由な働き方ができる反面、仕事は自分で見つけてこないといけない面や、労災などの保証がないデメリットもあります。

起業する

仕事でこれまでしてきたことや、得意分野を生かす、あるいは、趣味を仕事にするなど、自分で起業して働く。

定年までの間に、起業の準備をしてきた人もいるかも知れません。

その場合には、色々な面で計画していたことを実行に移す段階です。本格的に起業するとなると店舗や事務所が必要な場合もあるし、それこそ、退職金を元手に始める方もいるかも知れません。

元手は最小限にして個人事業主として小さく始めるパターンもあります。

いずれにしても、個々の事情により雇われない働き方を選択するのも選択肢の一つです。

投資や株などで、不労所得を得る

資金的な余裕がある人や、まとまったお金が入った場合、働かずに収入を得る方法を選択する人も多くなってきているようです。

それこそ、サラリーマンとしての地位が100%安定と言えない時代になったことで、サラリーマンの意識も、万が一に備える意識は高くなっています。

特に、現状に不満がないとしても、明日の保証がなくなった現代、やはり、副業や投資などの会社員としての収入以外に複数の収入確保を考えておくことが不可欠な時代となりました。

そんな訳で右を見ても左を見ても、「副業」「投資」に関する情報があふれています。

しかし投資に関しては知識がないうちから博打のようなリスクのある「投資話」に手を出すのは大変危険です。

定年退職者が「退職金」を投資話につぎ込んで、長年の苦労の賜物である「虎の子」を全て失うなどという話も聞きます。

気持ち的には理解できなくはないのですが、やはりハイリスク・ハイリターンを狙って博打のような投資をするのは大変危険だと言われます。

老後資金を増やそうとして始めたことが、本末転倒になってしまっては笑い話にもなりません。

投資などは、あくまでも、余裕資金の範疇で行うことがリスクを最小限に抑えるために必要ですね。

毎月の出ていくお金を見直す

まずは、毎月掛かる生活費の洗い出しをし、固定費などの中で削れるものは極力削ってみましょう。

固定費の中で一番大きいのが「家賃」等の住居費です。

賃貸の場合、同居している家族等の事情や人数にもよりますが、無駄なスペースはないか、無駄なものが場所を占領していないかなど、とにかく、家じゅうの物を整理し、いらないものは処分して本当に必要なものだけを残しシンプルにすることで生活コストが少なくなるし掃除も楽になり快適な生活になります。

どうしても、現在住んでいる家でなければならないなどの事情がなければ、今より家賃の安い住宅への住み替えをすることで、毎月出ていくお金を少なくする効果が一番高い部分です。

「食費」や「光熱費」などは健康を維持するために掛かる経費ですから、節約するにも限界があります。

しかも、「食費」は、「美味しい」とか「楽しい」とか、生きていくうえで大切な幸福感を得られるために掛かるお金ですから、ここを必要以上に削ることは人生の質を落とすことになるのではないでしょうか?

目に見える物はなくても必要なものさえあれば、それほど精神的にみじめな思いはしませんが、食べる物を節約するのはとても辛いですよね?

「生きる意味」そのものだからでしょうか?(笑)

光熱費もしかり、暑いとか寒いとか、体に負担を掛けることを避けるために掛かる費用です。無理に節約して体調を崩したり病気になったりして医者へ掛かることになれば、医者代のほうが高くつき「本末転倒」な結果になりかねません。

食費と光熱費以外の部分で、なくてもよいものを考えて節約することは大切なことではないでしょうか?

以上のような方法で、老後のお金の心配を少しでも少なくするために、第二の人生ももう少しだけ頑張らないといけない時代のようです。

でも、世界中を見ても「日本に生まれただけでなんと幸せ」なことでしょう。

お金の問題以前に、もっと深刻な毎日を送っている人がいるのですから・・・・それを思えばなんとも贅沢な悩みかも知れません。

今日も一日、無事に過ごせることに感謝します。

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