60代と言っても、前半と後半では10歳近くの年齢の差があります。この年代のどこかで年金の受給を開始する人が大半だと思います。年金の受給前と受給後では何が違ってくるでしょうか?
年金なんてまだまだ先の話だけど?60代になって年金がもらえたら安心できるんじゃないの?
ちょっと安心できることもあるけど、逆に不安なこともあるわよ!
60代になり、フルタイムの仕事をしなくなると少し時間的にも余裕ができてきます。
年金額の多い少ないというのは、これまでの人生の選択の結果ですから人によって違います。
ただ、この年代になるとこれまでの価値観や考えなどが自分でも驚くほど変わってきていることに気付きます。
今回は、年金を受給する年代になって「安心」なことと「不安」に感じる事を挙げてみます。
60代になって安心なこと
年金収入があると、先の目鼻がついてくる
色々と抱えていたものから解放されて、自分の寿命はわからないとしてもある程度の目先が見えてきます。
いくら寿命が延びたとは言え、100歳まで生きられる人はまだ少ないですし、まさか120歳まで生きている訳はないのですから(笑)
長生きと言っても、せいぜいあと20~25年程度でしょう。
となれば、これから予想される予定外の出費は計算ができる年代になります。
ん~?自分の場合はいくらかなと?
仕事優先の時代からの脱却
あの人の為この人の為、家の為、子供の為と言って働いてきた数十年に決別(笑)
世間一般の方の話です。(笑)
現役での仕事を終了すれば、次第に収入がない生活にも慣れてきます(筆者体験)(笑)
収入がないと、なんだか自分の価値がなくなったような気になりますが、いずれにしても60代ともなれば遅かれ早かれ、そんな日が来るのだと自分に言い聞かせています(笑)
その代わりと言っては何ですが、得たものも沢山あります。
仕事をすること、しないことを選択できる
年金だけでは生活ができないという人が多くなっている事実はあります。
確かにそれもありますが、何事にも程度があります。
全く生活できないレベルであれば、むしろ国のお世話になるという手立てもあります。
ただ、大半の人は、「年金だけでは少し厳しい」というレベルではないでしょうか?
であれば、足りない部分は生活レベルを見直ことによって、働かない選択も不可能でない人もいるかも知れません。
これって、現役の時にはあり得ない話だった訳です(笑)
取り敢えず、働かなくても飢え死にするようなことはない日本ですが、国のお世話にならずともご飯が食べられる!
年金だけでは生活は厳しいながらも、明日の食事に困るということは無くなる年代です。
最低限度の幸せかも知れませんが、ここまでの年月を思い返せば本当に有難いことです。
時間的な余裕ができるので、仕事以外の楽しみを見つけられる
フルタイムで仕事をしている人も増えてきてはいますが、まだ65歳で年金を受給している人の方が多いでしょう。
それ以後も働くとしても、現役の時のようにフルに働くというよりも、ゆるく働くようになるでしょうか。
すると、なんだか気持ちもゆったりとしてきます。
鳥の鳴き声に耳を澄ませたり、植物に関心が出てきたり。
筆者は最近、ホームセンターなどで弱っている花を安く売っているのを見て、「保護猫」ではないけれど「保護植物」の気分で家に連れてきて面倒を見ていました。
買ってきた時は咲いていた花が、だんだんと元気がなくなり、このまま枯れてしまうんだなと諦めていたら、なんと、新たな蕾が沢山出てきて、やがて、その蕾たちがこぞって咲き始めたのです。
「嘘でしょ?」と思いました。
紫と白の花の2鉢を連れてきたのですが、2鉢とも復活したのです。
これには、ちょっとハマりそうな予感がしています。(ง •_•)ง
きっとボランティアをされている人が味わう気持ちに似ているのでしょう。
こんなことも、今だから出来ることです。
自分のことで精一杯な状態では、生き物の保護などできません(笑)
自由な働き方ができる
働き方もそれぞれの事情によって、どういう仕事をどれだけ働くかということも自由な選択ができるようになります。
これまでとは全く違う畑の仕事をすることも楽しいかも知れません。
収入第一に考える必要がないということが、第二の人生を始めた年代にとっては一番の喜びかも知れません。
色々試してみることが出来る年代です。
60代になって不安なこと
親戚縁者が近くにいないことが不安材料になる人がいる
若いうちは、それほど気にもしていませんが、やはり、身内が近くにいる人の話を聞けば「安心」できる環境がいいなと思います。
反面、そのことにより大変な生活をしている人もいる訳ですが、こればかりは生まれた時からのその人の宿命なのかと思うことがあります。
最初から計算している訳ではなく、長い年月をかけて出来上がった環境があり自分の意思とは無関係に左右されるような気がします。
「遠い親戚より近くの他人」とも言いますが、身内が近くにいることが安心に繋がるケースが理想的です。
子供家族と暮らしていても、寂しいと感じる人がいる
色々な事情で一人暮らしに戻る人もいれば、子供世帯と同居する場合や、同じ敷地内に子供世帯の家を建て「スープが冷めない距離」で暮らす家族もいます。
いずれにしても、傍から見たらそれが幸せかどうかは本人にしかわかりません。
一人暮らしが本当に自由で楽しいと思う人もいれば、家族と生活していることがストレスになる場合もあるかも知れません。
年齢を重ねてくると、自分の意思だけで決められない事も出てきます。
不安材料も人によりけりですね。
心身の健康を保つこと
経済的な不安もあるけれど、なんと言っても心身の健康を保つことが第一になってきます。
これだけは、一人暮らしでもそうでなくても関係なく必要です。
あちこち調子が良くないところもボチボチ出て来る年代となります。
意識していないと、ついつい怠慢になってしまいがち。
とにかく、歩くことが大事なようです。
以前は、エスカレーターがあれば乗ってしまいましたが、最近は敢えて階段を歩くようになりました。
これも、楽をしないようにと自分に鞭打ってのことです。(笑)
こんな小さな努力をしつつ、少しでも長く健康で生活ができるようにと思っています。
まとめ
このところの物価高騰には本当に厳しいところもありますが、仕事をしていないと生活ができない訳ではないのですから、そのことに本当に毎日感謝ばかりです。
仕事をしていることが当たり前だった現役時代からの環境の変化・・・
長年の習慣からの脱皮には、それなりの時間が必要だと感じています。
「稼ぐお金」と「自由」を天秤に掛けると、いつの間にか、自由であることが優先しているこの頃。
これでいいのかとジレンマに陥ったりもするのですが、何もしたくない日は何もしなくていい。
自分の欲求に逆らってまで仕事をする必要はもうない!
などなど、以前からはあり得ないほど自分に甘くなりました。
泣いても笑っても、一日の時間は同じです。
ならば、とにかく、楽しく穏やかに一日を過ごしたい!
そんな風に思えるようになったのも、60代という年代になったからこそです。
先が見えてきている安心感と、考え始めたら「不安」なことが同居している年代が60代。
まだ頑張れば何かができるかも知れないと、どこか諦め切れていないけれど、そうは言っても身体が言うことを聞かなくなってくる(笑)
完全に開き直っている訳でもなく、少しづつペースダウンに慣れてきます。
いつまでも現役で生き生きと仕事をしている人がいるのも事実ありますが、それでも、若い時と同じな訳はありません。
きっと、それなりの努力をしているに違いありません。
これまでとは違う自分に巡り会い、いささか戸惑いを感じつつも誰もがいつかは通る道と割り切って変わりつつある環境を受け入れたいと思うこの頃です。
今日も一日、無事に過ごせることに感謝します。